M&A しつこい営業に困っている方へ 〜その5〜「PMI」

M&A

M&Aは、売主側と買主側の両社がともに成長を「実現すること」がゴールであり、M&Aの成約はスタート地点にすぎません

この記事では、M&Aの成功のカギを握る「PMI(ピーエムアイ)」を切り口に、概要や事例をご紹介しながらしつこい営業への対処法をご紹介します


1.PMIとは何?

PMI(Post Merger Integration)とは、M&Aが成立した後に売主側と買主側で行う「経営統合のプロセス」のことを意味します

通称「ピーエムアイ」と呼んでおり、M&Aを成功へ導くための重要なプロセスとなります

難しく感じるかも知れませんが、結婚に例えると分かりやすいかと思います

一般的に、結婚前には両家面談等を踏まえ、お互いの考えや気持ちの部分を確認し合いますよね?

その後、結婚生活が円滑に進むよう、家庭内のルール(家事分担やお金の管理等)を早いうちに決めるかと思います

この「ルール決め」のプロセスがPMIとなります

M&Aに当てはめると、「新体制を構築するためのルール見直し」、「目標実現のための計画策定」、「シナジー効果を出すための業務効率化」、「経理等のシステム統合」といった取り組みのことを指します

これらはM&A後に、両社が目指す未来を実現させるために必要不可欠なプロセスなのですが、成約前(交渉途中)の段階から大枠の目標や方針を決めておくことが重要となります

M&A成約時点から成功となる目標地点までうまく軌道に載せるためには、いきなりダッシュ💨するのではなく、準備運動をしながらの助走期間(準備期間)が必要なのです


2.PMIは何のために必要なの?

では、何のためにこのようなプロセスが必要なのでしょうか?

答えとしては、

  • 「M&Aによるリスクを最小化するため
  • 「成果の最大化」

の2点が目的となります

先ほどの結婚の例でお伝えすると、お互いの思いや人生を豊かにしていくためには、様々な決め事を最初の段階から話し合いながら決めることで、意見や考え方が合わないといった行き違いから発生する言い争いのリスクは少なくなりますよね?

M&Aにおいても、リスクを最小限に抑えつつ、利益(ビジョンや目標)を最大化するという基本的な考え方は同じです

「リスクの最小化」の事例として、一番多くあるのが従業員の退職防止です

譲渡側の会社である日突然経営者が変わり、会社の方針が大胆に変更されてしてしまうと、考えについていけない従業員が出てきます

「成果の最大化」の事例としては、1+1が3くらいになるような増収増益となる取組みで、業務フローの見直しや配送ルートの共有化、間接費の合理化、取引先や商品・製品のクロスセル等があります


3.PMIに取組んでいる業者は意外と少ない?

では、M&Aを成功に導くためのPMIのサポートを行っているM&A仲介業者はどのくらい存在するのでしょうか?

実は、このPMIというサポートは、大変重要な業務なのですが、端的にお伝えするとかかる労力より実入りが少ない、つまり儲からない業務なのです・・・

また、PMIのサポート業務は、経験豊富なアドバイザーがいないと成り立たないほど、ハイレベルな業務となりますので、ノウハウが必要となります

ですので、大手業者は別として、数人でM&A仲介を手掛けている業者は、ほとんど対応できていないのではないかと思います

国内で登録されているM&A支援機関は約3,000社くらいある中で、PMIの業務までサポートしている先は、ほんのひと握りなのではないかと感じています

※M&A支援機関については、下記の記事でご紹介していますので、参考ください


4.しつこい業者への対処法は?

これまでご紹介してきました通り、

「PMIのサポートを業務として行っている

= ある程度のノウハウや経験がある」

業者であるものと思われますので、

しつこい業者への対処法としてオススメなのが、M&A成約実績を聞くより、

「PMIのサポート実績を聞いてみる」

ということになります。

ズバリ件数を確認してみるといいのではないかと思います

中には事実と異なる内容を話される業者もあるかもしれませんが、自信のない業者ほどプレッシャーがのし掛かるのではないかと思います

これまでの事例として、実際に上記の内容を確認をしてみたという経営者から、うまく対処できたという報告をいただいています


5.まとめ

この記事では、M&Aの成功のカギとなる「PMI」を切り口に、しつこい営業への対処法をご紹介しました

これまでお伝えしてきたように、

PMIのサポートを業務として手がけている業者はほとんど存在しないという事実を知っているだけで、業者への対応も変わってくるのではないでしょうか?

M&Aというのは、売主側にとっては一生に一度かもしれない重要なイベントとなりますので、最後まできちんとフォローしてもらえる専門家へ依頼をかけたいですよね?

私も困った時に頼りになる専門家を目指して、日々研鑽に励みたいと思います

この記事の内容が少しでも参考になればと思います

最後までお読みいただきありがとうございました!

これからよろしくお願いします!

おわりっ

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